研究者にとっては、研究をすることや研究をする動機があることは自明かも知れませんが、それは世の中一般の感覚ではないことについて。

最近、自動研究の営業まわりをしながら、自動研究のニーズを持つ人や会社について思索をしてます。

大体の会社はR&D何かしらやっているし、自動研究できたら最高だと思うだろうと気軽に考えていたんですが、意外とそんなでもない。

特に、素材メーカーと重点的に議論してたんですが、

という感じなので、トップティアーで野心的に「革新的な素材」を作る経営戦略があるメーカーしか食指が動かなさそうな印象でした。

じゃあそのサプライヤーに発注をする側が革新的なことを考えられているかというと、そこも悩ましいところで、たとえば自動車業界では、CASEという未来の車のコンセプトがありますが、「Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)」の頭文字をとっただけで、ニーズを爆発的に呼ぶ特段なんか新しい体験を提示できているわけではない。自動車業界もその点については自覚的で、いわゆるオープンイノベーションで広くアイディアを探したりしてます。

要は、ビジネスにおいては、研究の上流に、新しいユーザー体験の構想というのがあり、そこがどちらかというとボトルネックであり、これを打破するには、「もし〜であったなら」という想像力、妄想、憧れ、「〜であるべき」という哲学、思想が必要だと感じます。

その点、長期主義の思想とかSFプロトタイプなどは面白いと思うので興味ある方は下記資料など読んでみてください

長期主義紹介.pdf

SFプロトタイプ・バックキャスト手法の分析.pdf

SFプロトタイプの共創と評価における課題とAI活用可能性の分類.pdf

未来を予測することについて.pdf